「第9回 日本マーケティング大賞」を発表

日本マーケティング協会「第9回 日本マーケティング大賞」を発表

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日本マーケティング協会 「第9回 日本マーケティング大賞」を発表
『47都道府県の一番搾り』 (キリンビール㈱)を大賞に選出


2016年度の優れたマーケティング活動を表彰する「日本マーケティング大賞」選考委員会(選考委員長・桑田一郎 日本経済新聞社 常務取締役)は第9回日本マーケティング大賞に、推薦プロジェクト総数189件の中から『47都道府県の一番搾り』 (キリンビール㈱) を選出、奨励賞5件、地域賞3件を選びましたので発表します。5月29日(月)、アルカディア市ヶ谷(東京都千代田区九段北4-2-25)にて表彰式・贈呈式を行います。



1.日本マーケティング大賞 『47都道府県の一番搾り』 (キリンビール㈱)

2.日本マーケティング大賞 奨励賞


『太陽生命の革新的商品・サービス展開』 (太陽生命保険㈱)

『かじることで歯の健康チェックができるデンタルりんご「Dentapple」の開発・販売』 (松本りんご協会)

『日本の食で世界を変える“おにぎりアクション”』(特定非営利活動法人 TABLE FOR TWO International)

『クリエーティブアイデア×チームビルドでドライブさせる地方創生 宮崎県小林市移住促進PRムービー
“ンダモシタン小林”』 (宮崎県小林市 地方創生課)

『肢体不自由児童のために開発されたユニバーサルピアノ「Eye Play the Piano」』(筑波大学附属桐が丘特別支援学校 / FOVE)

3.日本マーケティング大賞 地域賞
『V6岡田准一を園長に起用し、ひらパーV字回復』 (京阪電気鉄道㈱「ひらかたパーク」/関西地区)


『佐賀県有田焼400年事業「ARITA EPISODE2」 ~産業としての伝統工芸復活を狙え~』
(佐賀県、佐賀新聞社ほか/九州地区)

『過疎化の進行する北海道での宅配事業の成功 コープさっぽろ「トドック」』
 (生活協同組合コープさっぽろ/北海道地区)

『日本マーケティング大賞』は、厳しい経済環境の中でも、企業組織における新しいマーケティングやコミュニケーションの手法、もしくはビジネスモデルの開発を積極的に促すことで、消費者の生活の向上と経済・社会の活性化に資する活動を奨励し、マーケティングのプレステージを高めることを目的として2007年に発表、第1回は2009年より実施されました。9回目となる本年は、日本の市場が成熟化する中で、成長につながる創意工夫が凝らされたプロジェクトが多くエントリー、厳選な審査の中から上記が選出されました。
以 上

 (資料1)
「第9回 日本マーケティング大賞」発表資料
(推薦プロジェクト数 189件)

●日本マーケティング大賞 (副賞 50万円)

選考基準:生活者・社会との共存・共生/社会的課題の解決に貢献した活動
   新しい価値の提案やトレンドを生み出した活動
     社内外、産・官・学とのコラボレーションを取り入れた活動、または生活者との共創
     地域特性を活かしたマーケティング活動

『47都道府県の一番搾り』 (キリンビール㈱)
    
受賞理由: 国内でビールの売り上げが鈍化する中、47都道府県ごとの特性を生かした商品を製品化。消費者の郷土愛を効果的にマーケティングに生かし、多くの支持を集めました。開発・販売・プロモーションなど、企業の様々なリソースを色々な部門にて地域に投下してダイナミックに展開して、販売数量は初年度目標の2倍以上となる約270万ケース(大びん換算)を記録しました。閉塞感が蔓延していた日本国内のビール市場に一石を投じることになった、大胆かつ細やかな総合的マーケティング活動と高く評価されました。

このプロジェクトはビールを通じて地元を好きになってもらいたいという熱い想いがベースとなっています。キリンビールの主力ブランド「一番搾り」を通じて47都道府県の地元愛を呼び覚まし、地元を盛り上げるという想いを実現するために、地域の生活者と同社が全国にかかえる支社、および同社の全部門(商品開発から調達・生産・販売・プロモーションまで)」が1つになり、地域に根差したマーケティング活動を実現させました。各都道府県の食・文化・情報に精通している住民とのワークショップを実施し、地元の気質や風土、文化に合わせた一番搾りを、都道府県の数に合わせて47種類開発。技術力と生産力を総力的に駆使して47種類を造り分け、5月から10月にかけて、全種類を発売する製造体制を実現させました。


さらに、47都道府県ごとにCMとグラフィック、WEBを作り分け、メディアプランも個別に設定するなど、広告についてもすべてを作り分け、地元と向き合う姿勢を徹底的に示しました。一方で、ナショナルブランドとしての「一番搾り」の圧倒的な存在感は維持、これに47都道府県別のブランド活動と統合させて、新しいマーケティングの可能性を示したといえましょう。「地元のお客様ひとりひとりに向き合う、国民的ブランドに」という背反する課題に全社的にチャレンジし、ヒット商品を生み出した取り組みは見事で、これからの日本のマーケティング戦略の見本となるとの声がありました。
この取り組みによって、販売だけでなく、ブランド指標やインナーモチベーション、企業価値など、さまざまな要素で底上げに成功。販売の現場では、各都道府県に配属されている営業部隊が必死に地元のお客様に商品の魅力を伝えることになったなどの成果もうまれ、年初目標の2倍以上となる約270万ケース(大びん換算)の出荷実績を記録する大ヒット商品となりました。

 
●日本マーケティング大賞 奨励賞 (副賞 各10万円)
選考基準: 独自性や先行性、社会課題解決性、新しいマーケティングの芽など、規模は小さいながらもキラリと光るマーケティング・プロジェクトを選考委員会で選定。

太陽生命の革新的商品・サービス展開 ~超高齢社会を迎えて~ (太陽生命保険㈱)
受賞理由: 時代のニーズを先取りしたサービス開発
超高齢社会を迎え、医療費・患者介護費等莫大な費用が掛かると言われている認知症に対するユーザーニーズを的確に捉えたきめ細やかなサービスを開発し、提供しました。生命保険業界で初めて、健康に不安のある方でも加入できる「ひまわり認知症治療保険」や専門知識を有する内務員が保険金や給付金等の支払い手続きを扶助する訪問サービス「かけつけ隊サービス」を展開。「ひまわり認知症治療保険」「認知症治療保険」は発売後約10カ月後には契約件数15万件を突破するなど、社会のニーズを的確に捉えたサービス展開をしています。

かじることで歯の健康チェックができるデンタルりんご「Dentapple」の開発・販売 
(松本りんご協会)
受賞理由: 農産物×デジタルによるマーケティング・モデルの創造
長野県松本産「ふじりんご」の甘くて固いという商品特徴を生かし、りんごを丸かじりした時の感覚をスマートフォンと連携させ、それを元に歯科スタッフからアドバイスを受けられるという世界初のアプリケーションと連動させたサービスを開発。消費減に悩む農家、ヘルスケアへの意識が高まる消費者、厳しい競争環境で新たな価値を模索する歯科医院、三者にとってプラスとなる新たなマーケティング・モデルを作りました。ふじりんごの出荷量は最終的に前年比155%となり、累計6億円を超えるメディア露出効果を獲得しました。

日本の食で世界を変える“おにぎりアクション” 
(特定非営利活動法人TABLE FOR TWO International)
受賞理由: SNSマーケティングで社会の意識を喚起
おにぎりの写真をSNSまたは特設サイトで投稿すると1枚につき100円が協賛企業から寄付される、ユーザー参加型の社会貢献施策です。SNSを通じて気軽に参加し、周囲からの共感を得られるというユーザー参加型の寄付活動により、成果の得られる寄付活動として広がりました。スタートから51日間で約11万件の写真投稿が集まり、広告費用ゼロであったのに対して、約4億円にのぼる広告効果が得られたと言われています。参加人数は約36万人にのぼり、食のありがたさや世界の食糧問題へ意識を向けることに成功しました。

クリエーティブアイデア×チームビルドでドライブさせる地方創生 宮崎県小林市移住促進PRムービー“ンダモシタン小林” (宮崎県小林市 地方創生課)
受賞理由: ユニークな地域資源を最大限に有効活用したPR活動
宮崎県小林市の「西諸弁」は訛りが強く、フランス語に聞こえるという特色があります。その強すぎる訛りを逆手に取り、フランス人男性を起用した「誰もが必ず2度見る」というPRムービーを作成し、YouTubeで公開。字幕機能を有効活用した秀逸なバイラルムービーとして幅広くメディアに紹介されました。動画再生回数は212万回超にのぼり、小林市への移住相談件数は約2倍に増えました。WEBムービーならではのアイデアを利用した、新しい地方創生の一例です。

 
肢体不自由児童のために開発されたユニバーサルピアノ「Eye Play the Piano」 
(筑波大学附属桐が丘特別支援学校 / FOVE)
受賞理由: 新たなイノベーションモデル「特別支援教育×テクノロジー」の先駆事例
特別支援学校とヘッドマウントディスプレイを開発するスタートアップ企業が、目と頭を動かすだけでピアノを演奏することができる画期的なシステムを共同開発。パラリンピック等でハンディキャップを持つ人々の自己表現手段が注目される中、「音楽」という分野において新たな可能性を拡張させました。このプロジェクトは世界50か国以上で取り上げられ、10億円を超えるメディア露出効果を達成。実機を特別支援学校に届けるためにクラウドファンディングを通して100万円以上の寄付を集めました。

●日本マーケティング大賞 地域賞 (副賞 各10万円)
選考基準: 優れたマーケティング・プロジェクトであることに加えて、経営資源が地域にあること、地域活性化に資すること、地域の特徴を活かした事業であることが条件。日本マーケティング協会の関西、九州、北海道支部でそれぞれ選考し、実行委員会・選考委員会が承認する。

V6岡田准一を園長に起用し、ひらパーV字回復
(京阪電気鉄道㈱ 「ひらかたパーク」/関西地区)
 大阪府枚方市に位置するひらかたパークは、バブル崩壊・レジャーの多様化等の影響で入園者の減少に直面していた中で、枚方市出身のタレント・俳優として活躍するV6岡田准一を園長として起用したプロモーションを展開しました。アトラクションへの工夫は勿論、岡田主演映画とのコラボ・パロディ広告を打ち出す等大阪ならではの「笑い」を取り入れながら遊び心満載の「改革」を次々に断行し、遊園地の新たな楽しみ方を提案しています。岡田園長就任1年目の14年度は4年ぶりに入園者数100万人に回復し、15年度は116万人を達成。さらに16年度は11年ぶりに120万人を突破し、その実績は、高い評価を受けています。

佐賀県有田焼400年事業「ARITA EPISODE2」 ~産業としての伝統工芸復活を狙え~
(佐賀県、佐賀新聞社ほか/九州地区)
 佐賀県の伝統工芸品・有田焼は2016年に創業400年を迎えましたが、売り上げは低迷傾向でした。有田焼を産業として再復興させる目的で、「ARITA EPISODE2」のもと、国内外市場開拓・新商品開発・産業基盤整備など目的の違う17のプロジェクトを選び、投資を集中させました。積極的な海外向けPRの成果として、海外輸出額は5000万円から1億5000万円に急伸、減少傾向であった売上の増加に成功しました。伝統工芸品の、産業としての復活を象徴するプロジェクトです。

過疎化の進行する北海道での宅配事業の成功 コープさっぽろ「トドック」
(生活協同組合コープさっぽろ/北海道地区)
 宅配サービスを展開する生活協同組合コープさっぽろは、広大な北海道において高齢者や妊婦など買い物弱者に安心安全な商品を宅配にて提供。さらに、「高齢者の地域見守り活動」「返品商品の養護施設に無償提供」など社会的な課題を自社の提供する商品サービスと掛け合わせて解決を図る活動も行っています。多くのスーパーがオムニチャネル化していく中で、宅配サービス事業を中心に長らく北海道で展開、地元の信頼も厚く、事業の拡大を続けています。


  『日本マーケティング大賞』について
対象活動: 社会に新しく需要を喚起、あるいは市場を再活性した優れたマーケティング活動


<対象活動の具体例>
a 新たにマーケティングの概念を取り入れた企業やNPO、自治体等の活動
b 生活者・社会との共存・共生/社会的課題の解決に貢献した活動
c 日本の伝統文化やサブカルチャーを巧みに取り入れた活動
d ITやソーシャルメディアを活用した活動
e マーケティングにより成熟市場にブレイクスルーをもたらした活動
f グローバル市場で成果のあった活動
g 新しいビジネスモデルの構築
h 国内外、産・官・学とのコラボレーションを取り入れた活動、または生活者との共創
i BtoBビジネスや専門市場におけるマーケティングとして際立った活動
j 規模が小さくても、キラリと光る活動
k 上記以外でも、今年を象徴するに値する新鮮な戦略提案(マーケティング提案)


対象範囲:    日本市場における企業・団体・組織の活動、および日本法人の海外市場での活動
(自治体、NPO、大学・病院なども含む)


対象期間:    平成28年1月1日から平成28年12月31日までの企業(組織)の活動
推薦資格:    日本マーケティング協会法人会員および日本マーケティング学会会員
(自薦・他薦を含む)


募集期間:    2016年12月1日~2017年1月21日


審査方法:    選考委員会により2段階審査を経て、日本マーケティング協会4月度理事会で承認


審査結果:    2017年5月29日(月) 「日本マーケティング大賞 表彰式」(於:東京都千代田区
九段北4-2-25 アルカディア市ヶ谷)にて各賞贈呈

審 査 員:    「日本マーケティング大賞」選考委員会(産業界・学界から19委員)
委員長: 桑田一郎 日本経済新聞社 常務取締役
主  催:    公益社団法人 日本マーケティング協会
協  力:      日本マーケティング学会
後  援:    経済産業省

●    お問合せ先
   公益社団法人 日本マーケティング協会 担当:服部・竹原・横山
   TEL: 03-5575-2101  FAX: 03-5575-0626  E-mail: このメールアドレスは、スパムロボットから保護されています。アドレスを確認するにはJavaScriptを有効にしてください

● 公益社団法人 日本マーケティング協会
 1957年10月設立。産学協同の下にマーケティングの理論と技法の研究、教育、普及に努め、経営の近代化と産業の発展に力を注いでいます。会員企業数は500社、会長は後藤卓也 花王㈱元会長、理事長は嶋口充輝 慶応義塾大学名誉教授。