世界は急速に変化し、働き方とキャリアについての概念も大きく変わってきています。この対話では、リクルート・Amazon・LINEなどでご活躍されてきた人事のプロ・青田氏が、そもそも働くことの意味について、そしてキャリアやスキルについてどう考えるべきかという点についてお伺いしました。青田氏の経験と洞察を通じて、今後必要になってくるであろう、個人としてどのように自発的・自律的にキャリアを築き、新たな道を切り開いていくのかについて、たくさんの示唆に富んだお話をお伺いしました。

働くことの喜びと、それを感じるために必要なこと

───まずはいわゆる内資系・外資系、そして人事専門の会社から事業会社まで幅広くご経験されている立場から、そもそも青田さんが働くということをどういうふうに捉えていらっしゃるかについてお聞きかせいただいてもよろしいでしょうか。

青田 はい、まず大きな区分けで言うと、「これをやらねば」という責任感に基づいて一生懸命働く方々がいらっしゃる一方で、自己実現や成長、あるいは新しいものをつくりあげるのが楽しいというように、働くことを楽しくポジティブに捉えている方もいらっしゃると思います。
 もちろん働く喜びは個々人によって異なりますが、ある程度抽象度を高めていろいろな方々に当てはまるかたちで表現するとこの図にある「資産」の5つが該当します。

 1つ目は「相互信頼とつながり」。仕事を通じていろいろな人たちと信頼を高めていったり、つながりができたりすると嬉しいですよね。これをどこまで重視するかはもちろん人によって差はありますが、人が生きていく上で、人と人とのつながりは非常に大事なわけで、もちろん働かなくても地域の共同体や自治体の中でも相互信頼とつながりはできていくとは思うのですが、仕事の方がより得られやすいと思います。逆に、働いても相互信頼とつながりを得られないと、それを残りの人生の中でむなしく感じる人は一定量いるのではないかと思います。
 2つ目は「金銭的な余裕」。今後の人生に向けてお金に関する心配はより少ない方がいい。
 3つ目が「人や社会の貢献実感」。これは人の役に立つ、社会の役に立つ、自分のやった仕事が他の人たちの役に立っているとを実感できることです。自分が働いたことによってこういったものが世の中に出て、こういった人たちや社会の役に立ったということ、感じられることもやはり働く理由になりうるでしょう。
 4つ目は、完全に自分の主観として「自分なりに感じる価値」というものがあるように思います。人と人とのつながりができなかったとしても、人の役に立たなくても、儲からなくても「自分がこれができれば満足!」という、非常に強いこだわりがある人にとっては特に重要な要素だと思っています。
 最後は「いい思い出」です。仕事を通じてすべての人が大きな成果を出せる、あるいは自分の代表作となるような仕事ができるかというと、必ずしもそういうわけでもないと思うんですよね。むしろそういう人のほうがマイノリティかもしれない。しかし、仮に何か大きいことを、インパクトのあることを成し遂げられなかったとしても、「あのときあの人たちと働けて良かったな」、「あのときは大変だったけど、振り返ってみると楽しかったよね」、「あの仕事、ほめられて結構うれしかったな」といった、いい思い出が1つ1つできていくのは働く上での喜びになりますし、その後の人生を支えてくれるものになるのではないでしょうか。
 働くことは大変なことというのは間違いありません。だからこそ、何のために頑張れるか、その大変なことを乗り越えて何を得ていかなければいけないのかは意識しておく必要があり、それは概ねこの5つに集約されるのかなと感じています。

───私も青田さんの書籍や今の5つの要素のお話を社内外の人にシェアしているのですが、「いい思い出」というのにグッとくる人が多い印象があります。金銭的な余裕や人や社会への貢献というわかりやすい部分を意識している人は多いのですが、「何かを得るために働く」という観点だけでなく、「仕事で何を得てきたか」ということを振り返ったときに「いい思い出」があるように思いました。

青田 まさにそうだと思います。結局は良い・悪いというのは主観的なもので、逆に言えば、自分の主観は何なのか意識できていることが前提となります。自分の主観が錆びついていると結局他の人にほめられることをやってしまう。「ほめられることをやっていて、他者のニーズに応えているうちに結果的にいいキャリアになった」ということでしたら全然いいと思います。
 一方で、幸せはそれだけではないでしょう。レストラン選びでも、グルメ・レビューサイトのお店のスコアという客観的な軸と、自分が本当にそれをおいしいと思ったかどうかという主観的な軸があります。この場合も、自分の舌は何をおいしいと感じるのかを自分なりに実感できているほうが、幸せにつながりやすいと思います。
 逆に自分の主観にふたをしてしまうと、老後が危険になります。「相互信頼とつながり」が会社に依存していると、会社を辞めた時にそれがなくなってしまう。さらに会社を辞めるとそもそも客観的にほめられることが少なくなるので、客観軸をほとんど失くすことになります。そのため、自分の主観軸は常に錆びないように磨いておく必要があるでしょう。

これからの働き方

───青田さんから見て、働くことが今後こうなっていくのではないか、という展望のようなものはありますでしょうか。

青田 はい、まずは少し前からそうですが、内と外との境界が曖昧になっていますよね。副業したり、もしくは逆に副業の人の力を借りるなどが典型的です。それはポジティブな側面のほうが大きく、本業でやるべきことをやった上でという前提ですが、私はどちらかというと副業推奨派です。
 なぜかというと、いろいろな経験をしないと自分の強み・弱み、あるいは好き・嫌いなどはわからないと思うからです。特に好き嫌いや得手不得手は相対的なものなので、比べる先が多いことでより解像度は高くなるし、自己理解も進みやすくなると思います。「自分が仮に商品・製品だったら」という観点で、自身の製品特性をきちんと理解していくために、異なる環境で環境テストをしたほうがより自己理解は進みやすくなります。
 しかも、リモートで働いている人たちもここ数年でぐっと増えたので、移動時間などがなくなれば、「副業先の会社で1日1時間だけお手伝いする」といったことも可能になってきています。もちろん副業を解禁していない企業や組織も多いですが、たとえ金銭的報酬がないボランティア的なものであっても自己開拓的な効果が大きいので、無償で副業するというメリットもあるのではないかと思います。
 特に大きい企業や組織に属していると、どうしても所属組織の内側だけを見ることが増えてきます。市場というのは2つ、社会の市場と社内の市場があるので、社内の市場が大きくなってしまうとそちらも無視できない存在になりますからね。極論すれば今の会社がつぶれずに、自分も今の会社に嫌気がささなければ、ずっと社内だけを見ていればいいのですが、会社がつぶれない保証も、自分の気が変わらないという保証もありません。社外も含めてきちんと見ておいたほうが良いかもしれません。
 組織と個人はWin-Winであることが重要で、個人としては客観的に社内外どちらの市場も見ておくことが重要ですし、組織としては従業員が他のキャリアを考えられるような状態をつくってあげることが重要です。いまさら他の選択肢がないので今の組織にしがみついて生きていくこと、しがみつかれることは双方にとってよくない状態かと思います。

───個人としても、組織としても、ある種健全な危機感や緊張感をお互いに持って、それを前提としてやっていくということですね。危機感や緊張感と逆の響きを持つ心理的安全性についてはいかがでしょうか。

青田 心理的安全性というのはシンプルに言うと「成果を出す上で必要なマジレスを恐れずにする」ということです。また、部下から上司にマジレスしづらいというのはあるでしょうが、逆に上司から部下に言いたいことが言えない、きちんとフィードバックができないというケースも見受けられます。上司も部下も「マジレス恐怖症」にお互いがかかっているのではないかと感じます。

───マジレスとはとてもキャッチーですね。

青田 はい、これ以上わかりやすい言葉はないかもしれませんね。心理的安全性が担保されるというのは、お互い優しくしてチームをいい雰囲気にするという「ゆるふわ」なことではなく、本来は恐れずにマジレスしやすくなるということだと思います。もちろん、根本にあるのは「チームの成果や役割を果たすため」なので、相手に対するリスペクトなく雑に扱うということでもありません。

青田氏の近著 『図解 「いいキャリア」の育て方 「5つの資」から考える人生戦略』
(ディスカヴァー・トゥエンティワン)

膨大な選択肢からどう選ぶか

───今後さらに内と外の境界が曖昧化してくると、若い人も、ある程度シニアな人材にも、今までなかった可能性が広がってくると思います。一方で、それはとてつもなく膨大な選択肢の中から選べるとも言えるし、選ぶ必要が出てくるとも言えます。捉えようによっては大変な時代になるという考え方もあると思うのですが、今後どういうマインドセットを持って行動していくと、より働くことが楽しくなるでしょうか。

青田 まずは、自分自身が選ばれやすくしておく。例えば、LinkedIn(リンクトイン)、YOUTRUST(ユートラスト)などのキャリア系SNS系にきちんと自分の情報をアップしていく。そうすると、スカウトが多数届く中で、自分がピン!とくるものとこないものがわかるようになります。どうやら自分にはもっとやれそうなことがあるかもしれないと「外からのコンタクトに任せるかたちで可能性が開く」ということがあると思います。
 2つ目は、今後のキャリアについてあえて「自分起点」で考えすぎないことです。自分を起点にして、自分は将来何がやりたいんだろう、と考えるのは実は難しいことです。そういうときは「選択肢起点」で見ることをオススメします。まずは選択肢をとにかく多く見てみる。例えば、いろいろな会社が公開している求人票を見てみる。もちろん今すぐに応募する必要はありません。大切なのは、求人の情報を見るということを通じて自分の傾向を把握しておくことです。自己理解してから求人票を見るというよりは、まずは求人票を見て自分がポジティブ・ネガティブに感じる何かがあるはずなので、その理由を考えて自己理解を深めていくというやり方です。
 また、自分を転職市場に出していない人が多いのですが、売ってないのだから当然値段はつきません。本格的な転職活動ではなく、転職活動ごっこでいろいろな会社の人の話を聞いてみるのもありです。その過程で「どうやら自分は外に出たら200万円ぐらい収入がアップするかもしれない」「こういった役割を任せてくれるかもしれない」、「いやいや、社内のほうが恵まれている、もっと現職で頑張ろう」などいろいろな可能性が出てきます。
 ただし、闇雲にふらふらするのではなく、このような過程を通じることで、自分自身の強みや軸をきちんとつくっていくということを同時に意識する必要があると思います。

新しいキャリアパスを築く
冒険心とリスク管理

───青田さんの場合は複数社を経て現在は独立されて、さらに現在、美大受験に挑戦されている。非常にユニークだと思うのですが、そのあたりのお話をお伺いできますでしょうか。

青田 私は2023年3月までLINEで働いていましたが、実は独立をずっと考えていたわけではありません。きっかけとしては、コロナもあったのでオンラインで採用やマネジメントに関する研修を副業でやってみたことです。それにより、夜や週末だけの稼働である程度の収入が得られるようになり、「週末稼働だけで生きていけるのであれば、平日にまるまる時間を使って何か新しいことができるかもしれない」という気づきがあり、新しい生き方を開拓しようと思えることができました。
 個人がキャリアにおいて何か新しいことをやろうと思ったときに、大きなリソースが3つあります。「時間」と「お金」と「体力」です。短時間労働で自分の生計を成り立たせられれば「時間」と「お金」はクリアです。ところが「体力」は加齢によって下がっていく一方なのでやりくりのしようがない。それであれば「今が一番若い」ということで、このタイミングで一旦会社員から離れました。仮に失敗したとしても、自分が人事や採用をやっていたので、「このくらいの年齢までなら会社員として復帰できる」という読みもあり、あまり大きなリスクではないと判断できました。
 次になぜ美大かという点について。これまで企業で人事施策や採用をやっていて、もちろんそれも人の心を動かす仕事ではあるのですが、人事施策はルールやインセンティブ、損得勘定で人を動かすようにいかに設計するかという側面が大きく、人という有機物を無機的に動かしていた感覚が自分の中にありました。そこに、感動の要素を盛り込んでいきたいなと思ったのです。
 手品にはタネと仕掛け、つまりロジックがあります。そこに感動、「Wow!」の要素を入れこむことで、本当の意味でマジックになるのだろうなと思っています。このWow!の部分を自分で身につけて、マジックのような素晴らしい組織や素晴らしいキャリアというものを統合してきちんとつくっていける人間になりたいなと思いました。
 これから65歳まで働くとして現在47歳であと18年あるので、もう1周いけるし、大胆な選択ではあるもののそこまで大きなリスクでもないと判断しました。一番わかりやすいリスクはお金だと思うのですが、私は100歳まで生きるという前提で、1歳ずつ(1年ずつ)、65歳の時点で自分はいくら貯蓄があればいいのかというのを計算し、そのために必要な収入がクリアできている限りは好きなことをやろうと考えています。

───お話をお聞きしてとてもおもしろいなと思ったのは、新しく美大を卒業してイチからデザイナーやイラストレーターとして生き直すといったようなお話ではなく、きちんとコアがあって、そこにデザイン的な要素もご自分でできるようにしていく。コアを強化するという意味合いもあっての選択なのですね。

青田 ドラクエ7的な転職システムに例えると、私は今まで「僧侶」と「魔法使い」をマスターして、一旦それらを統合する「賢者」という上級職にはなったかもしれません。「賢者までいけたら上出来だ」ということで、このままエンディングを迎えることもできるし、そのままずっと冒険することもできます。一方で、ドラクエ7では賢者が上級職だとした時に、その上に「天地雷鳴士」という最上級職があります。これになるためには、賢者の他に、もう一つの職業「スーパースター」をマスターしている必要があります。「次は天地雷鳴士にもなれるかもしれない、だとしたらいつまでも賢者をやっていないで、踊り子や笑わせ師、遊び人のような職業を経てスーパースターをマスターしよう」と思いました。一旦、自分をあえてレベル1に戻してみるのも良いなと。
 一方で、これから先の時間をそうやって何かを得るための単純な手段としては捉えておらず、大学生になること自体も目的です。4年間、しっかり自分をもう1回耕し直したい。そしてそれをやった結果として何か新しいものが生まれるのかなとも思っています。

───ちなみに、青田さんのこういった行動を知って、「私もそういうふうにしてみたい」、あるいは逆に「私にはできない」というような方がいらっしゃった場合、どのようにお答えされますか。

青田 新しいことを始めるときには、やはり足腰があるかが重要だと思います。きちんと1個強い武器があって、いざというときにそれで本当に食っていけるか。それがあれば冒険しやすいでしょう。
 一方で、今の会社に居続けるリスクと新しい環境に行くリスクを天秤にかけていない人が多い印象があります。新しい環境に飛び込むリスクだけを見てリスクが大きいと言う人が多いのですが、現状にとどまるという選択肢と比べてどちらのリスクが大きいかをきちんと判断するべきだと思います。
 キャリアというのは、重要度は高いけど、緊急度は低いことが多いです。「今日キャリアについて何かやらないと何かを損する」という状況はあまりないので、重要度が高いのにずっと後ろ回しにされて、何年も蓄積されていくということが起こりがちです。キャリアは我慢大会ではないですし、転職して失敗してもなんとかなります。

これから先に必要なスキルについて

───AIと雇用に関する議論がある中で、これから身につけておくべきスキルについてはいかがでしょうか。

青田 テクノロジーがいかに進化しても、結局は人と組織が動かないと物事は進んでいかないので、人に対する働きかけがきちんとできるかどうか、ということになると思います。
 例えば、仕事で必要とされるのは正解ではなく納得解です。採用でも適性テストをやりますが、それでも面接をしない会社はありませんし、適性テストと面接の結果が違った場合、面接を優先することが多いと思います。それはなぜかと言えば、人間は人と人とが働くということにおいて正解に近いものというよりは、自分たちがしっくりとくる納得解のほうを優先するからだと思います。「ああいうふうに議論した結果こうなったから納得できる」というプロセスが大事で、「正解だから必ずみんなが納得する」わけではありません。
 また、人に働きかけるためには、自分とは違う多様な人たちの気持ちや考えを理解する力が欠かせません。そのためには、自分自身についてもきちんと理解しておく必要があります。先ほどから申し上げているような、自分の足腰・土台をきちんとつくっていくという部分と、自己理解を深めていくこと、そのために早くから転職市場に自分を出せるように職務経歴書を整えたり、SNSを更新しておくなど、具体的にとれるアクションがあると思います。新卒就活の時に自己分析などをする人は多いですが、実は自分の好き嫌いや得手不得手の情報やデータがあって、それを元に分析できるキャリアの後半戦のほうが、こういったことが効いてくると思っています。

───そういったことができると、自分の経験を活かしつつ、新たなことに取り組める人生がもう1周あるのではないか、というお話ですよね。これはすごく大きな希望だと思いました。

青田 「人生一度きり」と、世の中言いすぎなのではと思います。「2周目、あるよ」ともっと言っていい。

───そのための自己分析が、学生ではなくミドルシニアぐらいになった人にこそむしろ必要で、それが新しい常識になってくるのかもしれませんね。

青田 はい、別に自分がロールモデルになりたくてやっているわけではないのですが、世の中的にそういう人が増えてくるとみんながイメージしやすくなるのではと思っています。もちろん何か新しい道に踏み出すことがいつも良いということでもなく、定期的な見直しが必要だということです。見直した結果、その環境にとどまるのであれば、それでいいわけです。ただ、自分の違和感を大切にして、違うと思ったらきちんと仕切り直す。定期的に自分の主観と客観的な市場価値をアップデートし続ける。そういったことが広がってくると、もっと希望のある働き方の未来につながっていくのではないかと思います。

───本日はお忙しい中、ありがとうございました。

(Interviewer:山本 裕介 本誌編集委員)

青田 努(あおた つとむ)
Cast a spell合同会社 代表

リクルートおよびリクルートメディアコミュニケーションズに通算10年在籍し、「リクナビ」の学生向けプロモーション、求人広告の制作ディレクター、自社採用担当を務める。その後、アマゾンジャパン、プライスウォーターハウスクーパースなどで人事マネージャー(主に中途採用領域)を経て、2015年より日本最大のHRネットワーク『日本の人事部』にて、人事・人材業界向け講座の企画・運営、HR Techメディアなどのサービス立ち上げに携わる。2017年にLINE入社。人材支援室副室長を務めたほか、マネジメント層の成長支援プロジェクトのリード、採用・タレントマネジメントなどさまざまなプロジェクトを推進。LINE在籍中の2021年にCast a spell合同会社を設立。1999年、筑波大学 第一学群 人文学類 卒業。2014年、早稲田大学大学院商学研究科(MBA)修了。組織学会、人材育成学会、日本マーケティング学会会員。著書『採用に強い会社は何をしているか〜52の事例から読み解く採用の原理原則』(ダイヤモンド社)、『図解 「いいキャリア」の育て方 「5つの資」から考える人生戦略』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)。

従来の地方銀行の枠を超え、地方の課題当事者同士の連携力で、地域課題を解決する取り組みを行う山口フィナンシャルグループ(YMFG)100%出資のコンサル会社、株式会社YMFG ZONEプラニング(YMZOP)は、今、国や地域金融機関から大きな注目を集めています。2015年の創業以来、当社の事業に関わり続ける、取締役副社長の品川智宏氏にお話を伺いました。

 

───明治さんでは、このたび女性の健康を食で応援する「α-LunA(アルファルナ)」という商品を発売されました。まず、この商品についてお聞かせ願えますか。

株式会社はたらクリエイトは、人口16万人の地方都市(長野県上田市)にあります。結婚・子育てでキャリアチェンジせざるをえなかった女性が、もう一度自分らしいキャリアを再構築し、誰でも仕事を楽しむことができる環境を作りたいという思いから事業を開始しました。Webコンテンツ制作やSNSマーケティング、DX支援、オンラインアシスタント業務などを手掛けています。

「財務と非財務をいかに統合して伝えるか」。企業の情報開示において、社会から要請が増えているトピックである。
 企業の財務情報だけでなく、サステイナビリティや社会課題への対応を含む非財務面、つまり戦略面での重点課題を特定して開示する。そのうえで非財務面での取り組みとその結果指標としての財務をつなぐ、一貫性のあるストーリー構築が求められている。
 本特集のテーマでもある、地球課題、社会課題という静脈起点で経済価値創出を意図する考え方を、本稿では企業単位にブレイクダウンし、財務と非財務の統合というアプローチから考えてみたい。フラクタル(細部で表現されることが、全体として表現されることと同一であること)な現象として、企業単位としての「部分」から社会システムとしての「全体」を形成する、そんな発展可能性を描きたいと思う。

スタートアップ企業VALT JAPAN株式会社は、労働市場における重要な役割を果たし、就労困難者の新たな活躍機会を提供する取り組み「NEXT HERO」を展開している。この対談では、そのビジョン、ビジネスモデル、そして創業者の背景に迫った。

(こちらの記事は、マーケティングホライズン2022年1月号『わたし的マーケティング論』に記載された内容です。)

「相手の気持ちや、思いを想像し、笑顔や感動、驚きを創造すること」。それが、わたし的マーケティング論です。

 

大学、大学院の講義や、企業の研修でよく例えとしてお話することが、マンガ『ドラえもん』の、ドラえもんと、のび太君の話です。ドラえもんのストーリーは、誰もが知っており、学生からシニア層まで共通の話題として提供できるので、マーケティングに限らず、経営学全般の講義、講演等で大変重宝しています。

(こちらの記事は、マーケティングホライズン2021年2月号『多様なASEANか、閉じたASEANか』に記載された内容です。)


1.海外駐在員として


 

私の海外駐在は2018年2月、タイのバンコクが始まりだった。25年以上日本の営業畑で勤務してきたが、シンガポール現法のタイオフィスの責任者として初の海外駐在員となり、日本とは違う文化やビジネススタイルに日々奔走した。当初一番の壁は言葉であったが、未熟な英語を駆使しながらでも、コミュニケーションを全力で試みローカルスタッフと代理店との関係構築をつくることを目標とし、出来る限り自分から心を開き信頼し活動してきた。

(こちらの記事は、マーケティングホライズン2021年1月号『新型でいこう』に記載された内容です。)

2020年は、世界中が新型にやられてしまった感のある1年だったが、そのことがこれまで顕在化していなかったことを浮き彫りにした側面も否定できまい。もろもろの議論はあるもののハンコを連ねることによって成り立っていた役所の稟議改革が菅新政権の目玉政策のひとつになったり、ネット会議が飛躍的に増えたことによっての業務見直しやリモートワークの可能性への議論も盛んだ。

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