Greeting

ココからはじめる 2023

今年もまた、こうしてみなさまに新春号をお届けする季節となりました。このたびの新春号は、ひとつのテーマに対して各編集委員がそれぞれの視点と思いで執筆するというもの。テーマは「ココからはじめる 2023」。一億総評論家時代の今だからこそ、自分自身が存在する場所から、「いつか」ではなく、まさに今はじめる自分事を書こう、と編集会議で話し合いました。

あるべき論や当事者とは異なる立場で対岸から頭だけでもの申すのではなく、自分の身体感覚と向き合って自らの行動を宣言しよう、というものです。

「わたしはこれをやるけど、あなたはどうする?何をする?」。
仕事のことでも私的なことでも、自ら何かをはじめることはドキドキ、ワクワク、緊張したりもするものです。リアルでもSNSにおいても、傍観者でいられる機会は容易に増えていくからこそ、当事者として動くことでしか得られない「何か」の価値が増していきます。

何を考え、何をするのも自由。それをいつ、どこで行うのか、その制限はどんどん弱くなっています。いつでもできるからこそ、「今、何をやるのか」。どこでだってできるからこそ、「ココでどう動くのか」。選択権は自分にあります。
大人の時間は残酷です。子どもは放っておいても内蔵プログラムにより自然に成長していきます。が、大人は自ら意識して動かないと成長も発展も感動も手に入れることができません。成長も感動も乏しい人にマーケティングが担えるでしょうか。

「能書きはわかった。で、あなたは何をやる?どこへ行く?何をはじめる?」。

12人の編集委員が年初に描く「自分事」、読者のみなさまのヒントや刺激のスパイスになれば幸いです。

 

本誌編集委員長 ツノダ フミコ