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アメリカのファッション、流通業界の現状
今年2月、仙台のさくら野百貨店が、突然閉店した、30年以上の歴史を持つプランタン銀座も閉店し、3月にはマロニエゲートに生まれ変わった。
さらに相次いで地方百貨店が閉店するというニュースが昨年から今年にかけて相次いでいるが、それはアメリカでも同様かそれ以上の事態である。NYのサンクスギビングといえばMacy'sのパレードというほど名物として知られる大手百貨店チェーン「Macy's(メイシーズ)」は、ホリデー商戦が明けた今年1月、昨年発表していた今年中に68店舗を閉店し、数年内にさらに32店舗を閉店することと大規模リストラを改めて発表した。リストラは、全従業員15万8千人の約7%にあたる1万人以上のリストラという衝撃の内容である。同じく百貨店の「J.C.Penny(ジェイ.シー.ペニー)」も138店舗の閉鎖と5,000人のリストラを発表。さらに、「Sears(シアーズ)」からも42店舗の閉鎖が発表された。
日本のファッション業界の現状&生き残っていくための未来について
三越伊勢丹・大西洋社長解任の衝撃は、ファッション業界のみならず流通小売、ひいては消費財を扱う業界全体に走った感があった。
それは百貨店業界でも先頭を切って改革路線を進め、ある種お手本とされていた三越伊勢丹ですら、進退両難な局面に至ったという事を示している。機しくも、同じ週には旧プランタン銀座がファッションビルのマロニエゲートとして生まれ変わり、こちらも百貨店からの業態転換の象徴的事例と言える。百貨店の利益構造に基づくビジネスモデルが原価率を含めて消費者に受容されなくなりつつあり、それに替わる流通が発達してきたことに起因している。
有機農業という冒険
私はいわゆる脱サラ農家です。年間50種類の野菜を有機栽培し、個人の消費者や飲食店に直接販売しています。
5ヘクタール(5万平方メートル)ある畑は露地栽培が中心で、ビニールハウスを使わずに屋外で野菜を育てています。気温や雨風のコントロールができないため、季節の気象条件に合った栽培しかできません。夏はきゅうり、トマト、ナスなどの高温に適した野菜のみ、冬はキャベツ、白菜、大根など低温に適した野菜のみになり、結果的に旬のものだけを順繰り栽培することなります。