(こちらの記事は、マーケティングホライズン2022年8月号『愛と美しさを 信じ、守り抜く 〜私たちのゆずれない姿勢〜』に記載された内容です。)

「看護はひとつの芸術(an art)であり、それは実際的かつ科学的な、系統だった訓練を必要とする芸術である」
- - -これは近代看護の創始者、フローレンス・ナイチンゲールの言葉です。

 

この「看護はひとつのアート」という言葉は国際協力NGOである世界の医療団にも通じます。世界の医療団の歴史は1979年、ベトナムの共産党政権を逃れて海をさまようボートピープルへの医療支援を行うため、フランス人の医師ベルナール・クシュネルが彼らの現状を世界に伝える「光の島号」プロジェクトを実施したことから始まりました。

(こちらの記事は、マーケティングホライズン2019年11月号『見えていなかった大切な一面』に記載された内容です。)


シンプル故の学生の可能性
2009年に初めて大学で教鞭を執ってから、早いもので10年の歳月が経ちました。はじめの頃は勝手がわからず、自分の経験や知識を学生に「教える」ことが実務家教員としての私の役割だと思い込んでいました。私にとって幸いだったのは、初めて担当した講義が大教室での講義ではなく、ゼミ形式の講義であったことです。

(こちらの記事は、マーケティングホライズン2019年6月号『バトンを託す』に記載された内容です。)


2011年3月11日に起こった東日本大震災。この年、都内の多くの大学は、卒業式と入学式を中止し、新学期のスタートを1ヶ月遅らせた。多くの学生が、社会全体が変わることを感じ、緊張感に満ちたこの年、次世代人財塾・適十塾(てきとじゅく)が本格的な活動を開始した。


適十塾は21世紀を担う若者に実社会というフィールドを提供する、アクティブラーニングの取り組みそのものだ。「適十塾」の名前は、幕末から明治維新にかけて、多くの人財を輩出した緒方洪庵の適塾から一字をいただいた。「適十」は「適当」のもじりで、良い加減の真面目さと、いい加減の軽やかさを意味している。


この学生団体の最大の特徴は、卒業がないことだ。学生時代、指導にあたる教員からバトンを託された塾生は、卒業後もバトンを見守り続けるが、次のバトンは後輩の塾生(学生)に託されることになる。学生時代は教員からバトンを託され、そして社会人になった今、学生にバトンを託す彼らは、学生時代のリアルな学びについて、何を思っているのか?


ここでは当時の学びが、今、どのように繋がっているか、彼らの生の声から、卒業のない学生団体の現在地を紹介したい。

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